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……ブ……
…ブスって…
ブスって、言った…。
私は転校生を睨む。
「だからこっち見んなっつの」
「ーッ!?」
私の隣の席に
どかりと座った転校生は、
私を冷酷な目で見ながら
黒い言葉を吐き捨て、
スッと前を向いた。
……。
…む…むかつくー!!
何こいつ!?
顔だけか?
良いのは顔だけか?!!
…確かに自分の顔には別に自信ありませんよ。ええ可愛くないですよ。
でもだからって!!
私は、怒りに身を奮わせるも
あまりに唐突
かつ非常識な出来事過ぎて
声も出せず、
ただ口をパクパクと
させていた。
私と同じく
クラス全員が口を開き、
顔色は蒼然ー
もはや、
教室内は音1つない
無音な空間と化していた。
「……早く授業やれよ」
「…っはい!!」
奴の言葉に
先生は肩をびくつかせ
反射的に返事をし
黒板の方を向く。
奴はそれを見て
平然と黒板を物色
するかのように
前をスッと見据えているー。
な、何者…?
本当に何なのこいつはー?!
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