卒業、そして…

10/10
前へ
/143ページ
次へ
「音楽の大学にいくらしいです。ピアノを続けて、教師になるそうです。」 世話焼きなのか 何も言わないのに情報をくれる。 こいつは… 俺がまだ笠井のことを好きだと知ってるのか? けど… 笠井は… 「なんでそんなこと俺に教えるんだよ。」 「え…別になんでもないですよ?」 嘘っぽい笑顔を浮かべる。 笠井は俺から離れてったのに。 もう無理なのに…なんで 「あ、俺もう行きますね三上先輩。」 「…ぁあ」 納得のいかないまま藤代は帰ってしまった。 大学か… 笠井としゃべらなくなってからもう3年… もうすぐ4年がたつ。 もう一度… 会えたら…
/143ページ

最初のコメントを投稿しよう!

169人が本棚に入れています
本棚に追加