第一章

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……という次第である。 そして今、私はと言うと、少しレースのあしらってある水色のクッションの上に時計を置き、その前に正座をして時計の話を聞いていた。 ……なんなのだろうかこの状況は。 「せやからなぁ、居らん男なんて忘れて、新しい恋せなあかんにゃでぇ?本間に。 お前はいつまで海ちゃん海ちゃん言っとる気なんや?」 「はぁ……。 で、でも、だって……」 「えぇいやかましい!! だってもへちまも無いわ!!」 「ご、ごめんなさい!!」 本当に何なんだろう、この状況。 どうして私は時計に説教くらっていて、そしてその上謝ったりとかしてて。 ……っていうかどうして時計が喋るのだろう。 私は元からあまりない勇気を振り絞り、訊いてみる事にした。 「あの~、時計さん?」 「おぅ、何や」 「何で喋ったり出来るの?」 時計から返事は無い。
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