第一章

9/28

2162人が本棚に入れています
本棚に追加
/135ページ
……あれ、もしかして訊いちゃいけいない事だったとか? 数秒考えた(?)後、ようやく応えはかえってきた。 「あれや、え~っと。 お前がいつまで経っても居らん男の名前を呼んどるから、まほーつかいっちゅー奴に頼んでお前と話せるようにしてもらったんや!!」 「…そう、なんだ」 絶対に嘘だ。 いくら頭の悪い私だからといって、この嘘に騙される事はない。 そして、魔法使いとか言うぐらいなら、九十九神だって言われた方がまだ信じられるのに。 「あぁっ!?何やその冷たい眼!! アホらしい話やけど、一応本間やねんで!? いや、マジで嘘っぽいけど!! 俺も自分で言っとってアホらしい思うけどやなぁ!!」 ……弁解に必死な時計というのも馬鹿らしいけど。 とは口に出さない。 口に出したら最後、ぶちギレかましてしまいそうだからだ。 なんとなく、本能で解った。 と言うよりも経験かな。 だって、この時計、海ちゃんに似てる。
/135ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2162人が本棚に入れています
本棚に追加