0人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
~青い空~
~AM5:30~
「あ…やばい…もう朝だぁ…」自宅にいる時にしか付けないメガネを外しながら…もう薄い青色の空を見て言った。
まったく最近は十分に寝られた事がない…。
そろ②会社に行かなきゃ…と頭で思いながら重い体を動かしカップにお湯を注いだ。
カップを置いた机には小谷莉子の油彩のコピーが並んでいる。
「莉子はどんな思いでこんな絵を書いてるんだろう…。」
「まったく綺麗な絵だわ…」
「おはよう…奈々さん」
会社の上司が疲れた顔で話かける。
「おはようございます。多田編集長」
「所で莉子の画集の絵は選考できた?」
「こんなに綺麗な絵が並んでいるのに…すぐ選べませんよ…」「いっそ全部載せれないですかなぇ?」
「あ…悪いがそれはできないなぁ…莉子は3枚の絵で全てを表現したいと言っているんだ」
「はぁ…」ため息をつきながら奈々は言った。
「わかりましたよ…明日まで待ってもらえますか?」
「わかったよ…今日も徹夜だなぁ…」冗談を言ってるつもりなんだが…そうは聞こえず嫌みにすら聞こえる。
「すいません…………」
「あのやろう…。」
最初のコメントを投稿しよう!