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「あ…ごめん…ホワイト貸してくれる?」
ん?誰??
「…ごめん…私もないんだぁ」
これが私と莉子が大学で初めて交わした会話。
「そっかぁ…したら購買行ってくるからついでに買っておくわ!」
やっ優しいなぁ…
「あ…あ、ありがと。」
誰だろあの人…でも白い顔して体細くてかっこよかったなぁ。
後ろ姿を見てるともう画家としてのオーラが漂っている。
奈々は筆をおいた…。
「待って…私も一緒に行くよ!」
「ん?おう。」
柔らかい笑みを浮かべて莉子は言った。
今思うとあの時一緒に行かなければそれからの私たちはなかったかも…しれない。
その関係が良いものか悪いものかはわかんなかったけど…その時は確かに幸せだった。
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