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「山下、これ返しといて」 「はいはい、ちょっと待ってて」 恋に落ちたその次の日から。 私の生活の中に、石田が入ってくるようになった。 朝や帰りの挨拶をされるようになったし、図書室にいれば必ず話しかけられるようになった。 放課後の空き時間や帰りが被ってたまたま会えば、空き教室の中、小説の話題で盛り上がった。 石田が熱心に小説の話題で話しかけてくれるおかげで、石田と、かなり話すようになるのに時間はかからなかった。 あまりプライベートを話すことはなかったけど、仲良くなった…と言うべきだろう。
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