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私は石井舞。
20歳の大学生。
芸能人になるのが夢で、高校生の時に受けたオーディションをきっかけにモデルになった。
でもそれは1年も続けることなく、自らやめた。
そうでもして彼との接点をなくさなきゃ、きっと忘れられない。
そう思って。
結局成功したとは思えないけど、後悔はしていない。
それから2年間、私なりに楽しかったから。
「ねえ、舞!聞いてる?」
急に声がして横を見ると、友達の沙恵だった。
「あ、ごめん。ボーッとしてた。」
正直に言うと、少し怒ったような口調でもう、と言ってまた話し始めた。
「だからね、今日~サークルのみんなで飲み会やるんだって。それで他の大学の人も来るらしいのよ。」
「そう。」
「て事は、男も沢山来るのよ?チャンスだと思わない?」
「そう?」
「お互い頑張ろうね!でさ、着てく服がないから貸してくれない?」
「………」
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