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ガリ勉君だったら私は気づかないよな…。
「…俺は未瑠ちゃんと付き合いたいと思ってる。だから返事下さい。今すぐに返事が欲しいわけじゃないんだ!…3日後に返事下さい。」
―――未瑠家――
あの後、藍と私で無言のまま仕事を終わらしてさっさと解散した。
家に帰ってきてシャワー入ってご飯食べて私は部屋に戻ってきた。
「もう疲れたー!」
『バフッ』
勢いよくベッドに飛び込んだ。
なんか今日1日だけで1週間分の苦労が出た気がする…
藍に告白されるわ、委員長になるわ…最悪…。
――――――……あれぇ?
ここ何処だろう?
さっきまで部屋に居たよなぁ…
周りは真っ白い景色が広がっている。
頭がポヤポヤするなぁ…。
誰もいないなぁ。
人の気配が無い。
なんだか不思議な所だな…
自然に心が和んでいく…
『ー…』
不意に誰かが呼んでいる気がした。
「だぁれ?」
私は頭が回らず何も考えられなかったが、何とか話す事ができた。
『ーー…。』
だんだん声が近づいてきた。
なんか…この声知ってるような…
ポヤポヤしてた頭がハッキリしてきた。
『未瑠ー…』
!!!!!!
この…声は…
「未来…君?」
私の目の前には朝、バスの中で会った未来君がいた。
『未瑠……』
未来君は何故か私の名前をずっと呼んでいた。
私の意識はそこで途切れた。
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