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チャイムが鳴る5分前に潤也が教室の窓から外を眺める。
いい天気だ。
そんな事を考えていると秀哉が猛ダッシュで校舎に向かって来た。
必死の形相で走る秀哉を愉快そうに眺める。
すると、いつの間にか横に来ていた春が実況中継を始めた。
「さぁ、第3レーンの杉浦選手は必死の形相で走って来ます。速い、速い、ウザい、キモい!」
後半は関係ないだろと思いながら潤也は席に戻って鞄の中から教科書を取り出した。
秀哉のバカはなんで余裕を持って起きないんだ?
一方、下駄箱についた秀哉はくしゃみをしながら、
「またどこかの美しい娘が俺の噂をしている」
ポジティブな解釈をしていた。
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