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「ねぇねぇ、じぃじ。」
孫が私の服の袖を引っ張る。
「はい。どうしました?」
「justiceって何ですか?」
孫は真直ぐ私を見上げて尋ねて来た。
私は、直ぐには答えられなかった。
「ん~、貫くモノでしょうか。」
「痛いの?」
孫は怯えた様な声で聞き返す。
「そうですねぇ、痛いかもしれませんねぇ。」
「僕は、痛いのはイヤです。だから、justiceも嫌いです。」
彼は、一体どんなモノを想像しているのだろう。
なんだか、面白くなってきました。
孫の頭に手をのせ、私は言いました。
「たとえ、痛くてもそれを貫かなきゃ行けない時がきっとあなたにもありますよ。だから、あなたには強くなって欲しいです。」
孫はニッコリと笑う。
「はい。僕強くなります。」
真直ぐなその光が何時までも濁る事がないように、私は祈った。
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