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「…………」
「離してって言ってるでしょっ!!(怒)」
「…………」
黙って黙々と進んで行く彼に、腕を引っ張られながら小走りでついていくと、とある公園の大きな柳の木の前で立ち止まった。
「…なぁ……」
「な…、なによ…?」
少し息切れしながら返せば…
「なんで俺の顔見て返事しないわけ?」
明らかに不機嫌な声で聞いてきた。
顔にはやっぱり眉間にシワが寄っていて、眉がピクピクしていた。
「……あんたが、嫌い…だから……?」
嫌いな場合も告白と言うのだろうか?
とりあえず、嫌いだと言うことは告げた。
そしたら…
「俺は、松本さんが好きです。友達としても…、女性としても……」
私はキョトンとして、中山の顔をジーッと見ていた。
中山が…、私を好き……?
「…本当に?」
「嘘言ってどうするんですか…(汗)」
「私、嫌いだって言ったと思うんだけど…」
「でも、好きなんです!」
しつこい中山に、私は、言った。
「友達からなら…、いいよ……」
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