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俺には、夢があった。
ちっさいようで、でかい夢が――…
「成田！一緒に帰ろうぜ！！」
「草壁…、ぅん。いいよ」
俺の名前は成田悠生（ﾅﾘﾀ ﾕｳｷ）、高校一年だ。
今声をかけてきたのは、俺の幼なじみで、大親友の草壁渚（ｸｻｶﾍﾞ ﾅｷﾞｻ）。
俺は、こいつに秘密がある。
俺は癌だ。
もうすぐ死ぬらしい…
余命も、あと半年と言われた…。
俺は、こいつにそれを隠していた。
だってさ、知ったらきっと、変に病人扱いされるだろうし、そんなの絶対嫌だったから。
でもさ、隠し事って、いつまでも隠せるわけなくて…
とうとう、草壁にバレちまった。
それが、今日の話。
「…成田、なんで隠してたんだよ！！(怒)」
「言ったら、草壁…、俺のこと病人扱いするだろ……？」
「っ………」
昔っから隠し事はしないって約束してたから、草壁が怒るのもわかる…。
でも…さ、俺の言い分も…わかるだろ？
「なんで…だょ……？」
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