6178人が本棚に入れています
本棚に追加
うわ、酷い言われようだな。
こいつはそんなに俺のこと嫌いなのかな?
幼なじみなのにちょっとショックだぜ…このやろう!
てか、俺は心配しなくてもちゃんと話を聞いてるって言ったのに
なんで俺のことを心配することになってんだ?
とか思ったがここはあえてスルーすることにした。
「なぁ、そんなに俺のこと嫌いか?」
「な、なに言ってんのよ!?
私がいつあんたのこと嫌いって言ったのよ!?」
咲はなにやら慌てふためいている。
「だって普通なら起こしてくれるだろ?
なのに起こしてくれないし、しかもなんか怒ってるし…」
「べ、別に怒ってなんかいないわよ!
なんで私が怒んなきゃいけないのよ!?
そ、それにあんたの事起こさなかったのは…授業中くらいしか一樹の寝顔見れ…な…」
「見れな…?何だ?」
「…見れな…な、何でもない!!
それより!あんたそろそろ前向いた方がいいと思うわよ。」
はて?見れなんでもない。
という意味不明な日本語も気になるが、
なぜ前を向いた方がいいんだっけ?
そう思いつつ、ゆっくりと前を向く。
「…先生を無視するとはいい度胸じゃないか。」
そこには、青筋を立てたハト胸野郎が真っ赤な顔をして仁王立ちしていた。
「後で職員室に来い。」
口の端をヒクヒクさせながら、よく聞くフレーズで俺を呼び出そうとする。
しかしそんなものに行く気はさらさら無い。
だって行ったら怒られるだけだもん…。
最初のコメントを投稿しよう!