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「俺も!」
「俺も!」
「僕も!」
男子三人がそれに続けとばかりに次々と手を挙げた。
「……ありがとう。みんなでまいちゃんを探そう!」
「おー!」
五人は一斉に右の拳を挙げた。
「あのー」
そんな五人に話しかけてくる声があった。
五人が振り向くと、従業員の格好をした人が立っていた。
「あ!お前、山本裕典じゃん!」
つるのが叫んだ。
「知り合いなの?」
スザンヌが聞くと、
「うん、一年C組の後輩。」
つるのは簡単に説明した。
「こんにちは。僕、放課後ここでバイトをしてるんです。ところで、さっき連続失踪事件の話をしてましたよね?」
「そうだけど……」
上地が言うと、山本は声を潜めて言った。
「実は僕、この事件についてある話を聞いたんです」
五人は山本に顔を近付けた。
ここでの会話が、後に彼らをこの事件の当事者にするきっかけとなる。
しかしそんな事を今の彼らは全く知らなかった。
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