はねるのトびら

11/13
前へ
/100ページ
次へ
「なるほどね。それで、山本君と梶原君の行方を調べてると」 塚地は今度は大量にシロップをかけたかき氷を食べながら言った。 「何か、心当たりない?」 スザンヌが聞いた。 「それなら、どこで山本君と梶原君が消えたのか調べてみない?家の場所なら僕が知ってるよ」 塚地の提案に、全員が賛成した。 「ここがはねトび高校。山本君はいつもここから出ていってたよ」 七人は、あいのりバスに乗ってはねトび高校の正門前まで来ていた。 少し、日が暮れかけていた。 「どうせなら、時間も山本君が帰った時間に合わせない?」 つるのが提案した。 「いや、山本君が消えた日より日が伸びているからもう少し遅くしよう」 鈴木がそう言い、七人は少し待つ事にした。 一時間七人は校門の前で待ち、やがて辺りはすっかり暗くなった。 「よし、そろそろ行こう」 七人は歩き出した。
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!

154人が本棚に入れています
本棚に追加