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「なんかこの道暗いね」
スザンヌが不安そうに言った。
「そうなんだよ。街灯が薄暗くって。ただ、悪い人は居ないから安心して」
鈴木がキョロキョロしながら言った。
「え?なんで?」
上地が聞くと、
「前、この道にいた不良に十数人のお爺さんが襲いかかるという事件が起きて、そういう人が現れなくなったんだ」
塚地が説明してくれた。
「沢山のお爺さんが襲いかかってきた!?」
つるのが驚くと、
「うん、この道って住宅地の真ん中を通ってるじゃん。ここの住宅地はお爺さんやお婆さんが多いんだけど、不良が毎晩騒いでうるさいからって皆が団結したんだって」
鈴木はそう言いながら辺りを見回し続けた。
「うわ~、不良がいるより怖いよ~」
野久保と上地は怯えていた。
「そ、そんなに恐がらないでよ……」
木下も少し震えていた。
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