はねるのトびら

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「そういえば、梶原君も帰りはこの道通るよね」 鈴木が、思い出したように言った。 「……もしかして、この道に何かあるのかな?」 野久保が震えながら言った。 「まいちゃんは普段この道通る?」 塚地が聞いた。 「通らないよ。もっと家学校に近いもん」 木下が否定した。 「それじゃあ、違うのかな?」 つるのが心配そうに言った。 「あ!」 急に上地が叫んだ。 「え?何?どうしたの?」 隣でスザンヌがびっくりしていた。 「今、そこに何かいた!」 上地は電柱の影を指差した。 「え……」 全員が、上地の周りに集まった。 「な……何がいたの?」 つるのが恐々聞くと、 「なんか……大きい犬みたいなの」 上地がゆっくり言った。
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