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めちゃ×2イケてるッ!
しばらくの間、雨音のみが響いていた。
男は高橋を驚愕の表情で見ていて、高橋は無音で酒を飲んでいた。
先に声を発したのは男の方だった。
「……知ってたんですか」
高橋はその質問には答えず、正面を指差した。
「庭の向こうにある建物、見える?」
「はい……」
「あれは、お寺なんだよ。赤絨毯寺って言うんだ。俺は、この寺の住職なんだ」
「ええ!?」
男は二回目の驚愕の表情をとった。
「お坊さんなんですか!?」
「うん。あ、頭に関するツッコミは無しだよ」
「だから……」
また、雨音のみが聞こえるようになった。
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