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「まいちゃんは大きな犬に攫われたんだよ!」
「いや、それはないんじゃ……」
「そうだって!かなり大きかったんだもん」
次の日の朝、学校で上地とつるのが言い争っていた。
「つるのさん」
野久保が二人の間に入った。
「実はその犬、一瞬だけど僕も見ました。かなり大きかったです」
「どれぐらい?」
「……これぐらい」
野久保は手で大きさを表現した。それは確かに大型犬位あった。
「もしかして、俺が見たのは虎なんじゃ……」
上地が急に凄い事を言い出した。
「流石に住宅地に虎はいませんよ」
野久保が否定した。
そんな事を言い合っている間に教室に人が増えていき、やがてラサール先生が入ってきた。
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