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野久保は凍り付いた表情のまま固まり、その場にいる全員も野久保を凝視したまま誰も喋らなかった。
まるで、時が止まったかのように誰も動かなかった。
教室内ではクラスメイトが話したり動いたりする音が響いているのに、七人がいる場所だけはとても静かだった。
その静寂を初めに破ったのはつるのだった。
「ノック……?」
その瞬間、止まっていた時が動きだした。
突然野久保は立ち上がり、教室から飛び出していった。
「あ、ちょっと、ノック!」
上地が野久保の背中に向かって叫んだが、野久保は止まらなかった。
「……やっぱり、あの話は野久保にはまだタブーだったか……」
田中が山根に呟いた。
「あの話って何?」
木下が二人の会話を聞いていた。
「うーん……君たちに話すのは……」
「頼む、ノックに何があったのか教えてくれ!俺たちの友達なんだ!」
上地は田中と山根に向かって叫んだ。
「……場所を変えよう。ここは周りに人がいすぎる」
山根がクラスメイトで沢山の教室を見ながら言った。
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