ザ・ベストハウス123

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六人は屋上にやってきた。丁度誰もおらず、秘密の話をするのにはもってこいの場所だった。 「教えてよ。ノックに何があったの?」 上地が聞いた。 田中は一つ深呼吸すると話し始めた。 「ベストハウス高校、知ってるよね?」 八富士市には元々四つの高校があった。 南のヘキサゴン高校。 東のめちゃイケ高校。 北のはねトび高校。 そしてもう一つ、西のベストハウス高校。 「去年、突然なくなった高校だよね?」 スザンヌが言うと、 「うん。去年までベストハウス高校に通っていた生徒は他の3つの高校に転入してる。僕も田中も今学期の初めにこの学校に来たじゃん。前はベストハウス高校に通ってたんだ」 山根が説明した。 「後、C組の増田君と岡田君も」 田中が補足した。 「そういえば、ノックも二年になる時にこの学校に来たよね」 上地が思い出して言うと、 「そう、野久保も」 山根が頷いた。
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