ザ・ベストハウス123

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「どういう事?」 木下が聞いた。 「三学期の初めに事件が起きた。田村先生っていう、教師のくせに金髪の先生がいたんだ。ある朝、校舎の屋上から落ちて死んでいた。第一発見者が野久保だったんだ」 「先生が、屋上から落ちた?自殺?」 つるのが聞くと、田中は首を横に振った。 「そこが閉鎖の大きな原因になったんだけど……突き落とされたって」 「ええっ?!」 スザンヌが悲鳴に近い叫び声を上げた。 「学校で殺人事件が起きて、警察が来たりして大騒ぎになって、そのいざこざの中で情報もちゃんと伝わらなくって、授業も出来る雰囲気じゃなくなって」 「閉鎖って事になった……」 上地の言葉に田中と山根が頷いた。
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