ザ・ベストハウス123

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「まだ、見つかってないんだよね?」 藤森が恐る恐る言った。 「はい。どこへ行ったのか今でも全く分かりません」 スザンヌが言った。 「それについてなんだけど……今、噂がたってるじゃん」 「噂?」 その場にいた全員が不思議そうな顔をした。 「噂って何や?」 藤森の後ろから徳井が聞いた。 「連続失踪事件は、呪いだって噂です」 振り向いて藤森が言った。 「なにそれ!?」 木下が驚いて叫んだ。 「え?学校で噂になってるんじゃないの?」 「誰がそんな事言ってたん?」 今度は福田が藤森の後ろから顔を出した。 「あっちゃんです」 「中田が?あいつ、そんなに噂話に詳しかったか?」 藤森の後ろで徳井が考えていた。 「あの、どんな噂ですか?」 上地が聞いた。 「学校で不審死があって、その幽霊が生徒を消してるって」 藤森の言葉に、五人の表情が凍り付いた。
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