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その夜八時、五人は元ベストハウス高校の校門前に来ていた。
「ね……ねえ……つるの……本当に……入るの?」
後ろで震えている上地に、
「ああ。もしその先生がまいちゃんを連れ去ったのなら、帰してもらわないと」
つるのは大きく頷いた。
「で、でも……」
木下とスザンヌも震えていた。
「ならここで待ってろ。一人で行くから」
そう言って門を乗り越えようとした。
「待ってください。僕も行きます」
そんなつるのに野久保が近付いてきた。
「ノック、行くの?」
上地が驚いて声をかけると、野久保は振り向いた。
「はい。僕が前に行っていた高校だから中の様子も大体分かりますし」
「なら、私も行く!」
スザンヌが突然手を上げた。
「それならゆきも!」
「お、俺も!」
結局全員で行く事になった。
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