ザ・ベストハウス123

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その夜八時、五人は元ベストハウス高校の校門前に来ていた。 「ね……ねえ……つるの……本当に……入るの?」 後ろで震えている上地に、 「ああ。もしその先生がまいちゃんを連れ去ったのなら、帰してもらわないと」 つるのは大きく頷いた。 「で、でも……」 木下とスザンヌも震えていた。 「ならここで待ってろ。一人で行くから」 そう言って門を乗り越えようとした。 「待ってください。僕も行きます」 そんなつるのに野久保が近付いてきた。 「ノック、行くの?」 上地が驚いて声をかけると、野久保は振り向いた。 「はい。僕が前に行っていた高校だから中の様子も大体分かりますし」 「なら、私も行く!」 スザンヌが突然手を上げた。 「それならゆきも!」 「お、俺も!」 結局全員で行く事になった。
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