今日は新月

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今日は新月

月のない今日は新月 誰もいない家に たった一人だから せめて月のない今日くらい 散歩に行こう 少し滑る道を 星が輝く中 何を探して 何を求めて歩いているのだろう 少しずつ進みながら ふと見上げると 一人の少女が空を指差しつぶやいた 「ほら月はあんなところにある」 何で気づかなかったのだろう あんなに優しく照らしていたのに… もしかしたら見つけてくれるのを 待っていたのかもしれない 今の僕のように 家にもきっと 誰か待ってくれる人がいるかな 「さぁ 一緒に帰ろうか」 少女に声をかけたが その子はもういない ああ 君は僕の大事な小さなちいさな妹 「僕を見つけてくれて ありがとう…」 今はもういない僕の妹に そうつぶやいた  
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