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「お姫様は、確かにどうしても欲しかった何かを手に入れられたかもしれないね。でも、手に入れた瞬間に全てを失ったんだ。何の意味もないだろう?」
御祖父様はそう言うけれど、やっぱり私はお姫様に憧れるの。
だからね、今度は私がお姫様になったのよ。
でもお話の中のお姫様とは違うわ。
私はやっぱり、御祖父様が言うように自分が大事なの。
だから
私が美しい世界を得る為に。
私が感動する為に。
私が、笑う為に。
貴女は、逝ってくれるでしょう?
これはね、悲しい悲しいお話なの。
一人のお姫様と、それに憧れた精霊の、悲しいお話。
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