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「ふふ、そんな事ないですよネム。殺すのならもっと、じわじわと恐怖を味わってもらいながら殺りますから」
ハッターは、ネムに暇を与えずに次々と攻撃を続ける。
ヒュヒュン。ヒュン。
ギィン。キキキ。
「!やっぱ、っ、それって、僕を、殺す気、満々じゃないか!!」
攻撃の洪水を半切れで叫びつつ、全てぎりぎりで、端から見れば華麗に舞うかの様に避け続けるネム。
「おや?…嗚呼、つい本音がポロリと…」
ハッターは悪びれる様子もなくさらっと言い、回転を加えて更に投げつける。
ビュン。ビュン。
「テメ―――!それでも育ての親の吐く台詞かぁァァァァァ!!」
キィン。
ネムが叫びながら悪態を吐くと、ハッターは心外ですねと呟いた。
「何を言うんですか。それとこれとは別の話です」
と言い軽やかに跳躍すると、先程の数倍の速さで銀食器をネムに向かって投げつけた。
ズドドドドド。
「うわっ!?屁理屈こくな!!ハッターのくせに!!!」
キキキ。ギィン。
ネムは一瞬洪水の様な攻撃に焦ったが、体は無意識の内に袖の中に仕込んでいた折り畳み式の五爪の鉤爪を両手に装着し、全てを逃げながら撃ち落とす。
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