千緒的大事件!!

26/28
前へ
/330ページ
次へ
「ちょっ…何言ってんのよ!!ダメに決まってるでしょ!?」 「何でだよ」 「だってあたし、一応女の子の一人暮らしなんだから!! それに家計だって余裕ないのに!!」 「僕たちは社会人なので、家計の助けになると思います。自分と貴女一人くらいは養えますよ」 「そういう問題じゃなくて!! ていうか、シロナも住むつもりなの!?」 千緒が混乱ぎみに叫ぶと、クロロは大きくため息をついた。 「あのなぁ、レオの狙いはこの家だぞ?家で一人でいる間に襲われない保証はない」 「え…………、でも襲われたことはないよ」 「それは俺が力使ってずっとガードしてたからだ。 だけど疲れるし、自分で守れるなら越したことはない。 ここにいると俺ら自然に回復できるし」 「僕らがここにいる限り、あいつらは貴女を襲えません。 一石二鳥なんですよ」 クロロに加えて、シロナまでそんなことを言う。 「助けてもらった恩は返すんだろ?」 千緒はグッと言葉に詰まり、やがてヤケのように声を張り上げた。 「もう分かったわよ!!」 千緒がそう叫んだ瞬間、天は拳を突き上げて叫んだ。 「よっしゃあ!!家賃が浮くぜ!!」 「よかったです、住むところができて。 出張先で聖域に住めるなんて神に感謝しなければ」 ……お互い住居に関して何かしら悩みがあったのだろう。 それが解決できて、二人とも手を叩いて喜んでいる。 「はぁ……」 ていうか、今勢いで叫んじゃったけど、取消あり? 冷静に考えれば、おかしいって、恩の返し方。
/330ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5555人が本棚に入れています
本棚に追加