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「俺たちが守るさ。堕天使からも、陰険な女子からも。
それならいいだろ?」
「あなたに危害を加える者には罰を与える。そういう仕事ですから。
堕天使には貴女に指一本触れさせません」
ニヤリと不敵な笑みを浮かべるクロロ、ニコリと穏やかな笑みを浮かべるシロナ。
同じ笑顔なのに、与えられる印象は真逆。
しかし、与えられた安堵感はどちらも同じだった。
なんか変なの。
あたし、現実主義の普通の女の子だったのに。
あたしは天使と悪魔の存在を信じて、彼らを信頼しようとしている。
「…ホントに大丈夫、なの?」
「ああ。
全身全霊をかけてお前を守るよ」
「僕たちは貴女の騎士ですから」
真顔でそんな恥ずかしい台詞を言われ思わず赤くなった顔を見られないようにと、千緒はうつむきながら、彼らの部屋はどこにしようと考えていた。
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