プロローグ

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中学三年になって、少し開けた町に出て、私は田舎にいた頃よりも可愛くなった。 「ぶさいくでださい女子中学生」から、「ふつうの女子中学生」になっただけのことだけど。 それは、にきびが治って少しだけ化粧を覚えたからなのか、店が近くにたくさんある刺激からなのか。 それとも彼氏が出来たから、なのか。 何にせよ私は、大地のことなんか思い出そうとも思わなかった。 携帯の着信履歴に大地の家の番号が残ってたけど、もう終わったことだから、と掛け直したりはしなかった。
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