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あっという間だった。
豪快かつ華麗なる剣技により、ゼアーキャットの体は一瞬で真っ二つにされた。
斬られた体は黒い煙のように消えて行った……。
「どんなもんよ!」
メルの緊張が解かれた、刹那!
「メル!!」
シリアの悲鳴のような叫び声が聞こえて来た。
咄嗟に振り返ると、そこには今にもその鋭い牙でメルに噛み付こうとするゼアーキャットがいた。
「まずい……。」
大振りな剣はこの時は重く、とても間に合わない。
メルは咄嗟に鎧の手甲で身構えた。
「………?」
だが、いくら待っても必殺の一撃は来ない。
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