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……午後、太陽が真上に上がり、これから沈むであろう方角に落ちて行こうとしている昼すぎ。
「よっ、と。」
一人の若い男が馬車の中から降りて来た。
黒いの髪、同じく黒いの瞳、上には黒いコートを着て、なによりそのコートの上からつけている左腕の手甲は誰の目も引き付けるだろう。
腰には長細い反り返った剣(刀)を下げている。
「ここが華の王都「ヴァルハラ」か……。」
黒色の髪の男は辺りを見回した、辺りには誰もいない、いるのは忙しそうに荷物を運ぶ馬車や、この「門」を守っている兵士だけだった。
「えーと城は……あっちかな。」
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