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「おぃ。起きろ、もう放課後だぞ。いつまで寝てんだ。」
薫は体をゆさゆさと揺らされて、目を開いた。
机に突っ伏していた状態から少しだけ頭をあげて自分を揺らしていた相手を確認する。
それは、春だった。
そして、慌てて顔を隠した。
「おい、起きたんだろうがサッサと帰るぞ。お前の恋愛ごっこに付き合ってやっている俺の身にもなれ。」
薫が春に告白してから二日経っていた。
薫は中々返事が出来ない春に提案をした。
三日で良いから僕と付き合ってよ。
その提案を受け入れて春はこうして薫と一緒に居るのだが……。
起きるどころか黙り込んでしまった薫に春は痺れを切らした。
「起きねぇなら俺は帰るぞ。」
その言葉にピクリと薫が反応を示した。
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