あの日あの時会えた場所

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龍生が足を見ると、なんと明日美の膝がすりむけているではないか 「わー、膝がすりむけてる!」 「えっ?あー本当だ」 「ちょっと待って」 龍生はポケットからハンカチを出して、明日美の膝に巻いた。 「別に大丈夫だよ」 明日美が言うと 「だめだめ、傷口にばい菌が入ったら大変だよ」 そう言って龍生はしっかりハンカチを巻いた。 「優しいんだね、君名前は?」 明日美が尋ねた。 「坂下小学校3年1組、鈴木龍生、ねえちゃんは?」 「私は、上原高校の山田明日美」 「明日美か、良い名前だね」 「そう?」 「お、俺もう行くね」 そう言って龍生は走り去った。 しばらくして龍生は考えていた。 『なんだろう、この感じ』 恋をした事の無かった龍生は、これが恋だと気付かずにいたのだ。 授業も終わり家路を進む龍生 『明日美ねえちゃん、綺麗な人だったなー、また会えないかなー』 そんな事を考えいた龍生 すると 「龍生くん」 『はっ』 龍生は慌てて顔をあげた 明日美がそこにいた。 「あ、明日美ねえちゃん!」 「良かった、まだ家についてなくて」 明日美は龍生に近付いた。
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