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姉妹艦が被害を被る中で、旗艦の役目を担っていた《エンタープライズ》は比較的幸運だった。
旗艦としての意地もあったが、2隻の空母が先に被弾、落伍したことにより、護衛艦からの支援射撃を集中して受けることが出来たためだった。
結果は爆弾1発と魚雷1本を受けるにとどまり、被雷と至近弾による浸水で、速力の低下こそあったものの、なんとか戦闘能力を維持していた。
しかし、被害は空母だけに留まらず、重巡は艦尾を襲った1撃により第3砲塔より後部を切断。航行不能となった。
また軽巡、駆逐艦も被弾。
爆弾2発を被弾し、全艦が火災に包まれた《リード》の復旧は困難であり、同艦は戦闘終了後に放棄された。
第5任務部隊指揮官、ハルゼー少将はいまだ闘志を燃やしていたものの、被害の甚大さと、日本母艦航空隊の精強ぶりを認めない訳にはいかなかった。
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