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「……想像以上だな。奴らの腕前は」
第5任務部隊の方角から上がる黒煙を見ながら、ミッチャーは呟いた。
もっとも第4任務部隊にとっても、今回の敵の攻撃は他人事ではなかった。
敵の一部は僚艦を攻撃。
2発の命中した爆弾の内、1発は甲板を損傷させ、もう1発は煙突後部の空母には不釣り合いな、20センチ連装砲塔を直撃。砲弾の誘爆により、巨大な煙突は半壊した。
さらに魚雷2本を左舷側に被雷。沈没の恐れこそないものの、船体は左舷に4度傾斜しており、被弾の影響もあり、《レキシントン》は現在、離着艦不能に陥っている。
第1次攻撃隊と、上空の直衛機は《サラトガ》《ワスプ》《エンタープライズ》の3隻で収容しなければならないだろう。
そして第2次攻撃は、第1次より遥かに少数で行わなければならない。
(……戦艦隊は敵艦載機と地上機の攻撃を受け、大損害を受け後退中。第2次攻撃隊は何機出せるかわからない。……となれば)
「提督!第1次攻撃隊より入電!!これより攻撃開始とのことです!!」
通信員の報告が艦橋に響いた。
(頼むぞ。俺達の最期の手札はお前達だ)
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