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第3次攻撃隊の収容が終わった時、時刻は1500を過ぎていた。
「攻撃隊の戦果をまとめますと、敵残存空母は全て撃沈、または撃破したことになります。
……ただ航空機による戦果確認には燃料の兼ね合いもあり、誤認がつきものですから。鵜呑みには出来ませんが」
「……先ほどもいっただろ?部下の言うことは信じてやれと。
信じるさ。
それに君の顔にも、手塩をかけて育てた搭乗員の報告信じて下さいと書いてあるよ」
山本の言葉に山口は丸顔に笑みを浮かべた。
「長官、第4次攻撃はどうなさいますか?」
「今から出せば、帰投は夕暮れ時になる。無理は禁物だよ。
11航艦も戦果を挙げたようだし、我々の時間はこれまでだ。
あとは大砲屋に任せよう」
源田に山本が答える。
第11航空艦隊は、保有する一式陸上攻撃機36機、九六式中型攻撃機68機による攻撃を2度に渡り敢行。
敵戦艦4隻の撃沈を報じていた。
「各航空戦隊に向け打電。本日攻撃なし。各母艦は明日以降、攻撃使用可能機を報告。修理中の機体にあっては、早急に修理を実施せよ。
第1機動艦隊は今より明日の再攻撃に向け、追撃を開始する」
一時休息に入るものの、 1機艦はいまだ戦いをやめようとはしない。
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