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各小隊ごとに分かれた編隊は、高度3000まで上昇。
それぞれの攻撃目標に向かう。
米軍もようやく上空の異変に気付いたが、完全に不意を突かれた格好となった。
無理もない。
彼等にとり、ここは安全な後方であり、最前線ではなかったのだから。
最初に爆撃が加えられたのは陸軍、ヒッカム飛行場だった。
1機あたり、10発の250キロ爆弾。
水平爆撃であるため、精度こそ期待できないものの、破壊力は、飛行場を破滅に追いやるのには充分だった。
コンクリート舗装された滑走路には、巨大な穴が空き、焼けた土が剥き出しとなる。
吹き飛ばされた、無数のコンクリート片は瞬間、宙を舞い、駐機されていた機体や、状況が把握できず、右往左往する兵士達の頭上に降りかかり、打ち倒す。
航空機の列線に飛び込んだ爆弾は、戦闘機、爆撃機を問わず問答無用で粉砕する。
直撃で跡形なく、破壊されるもの、爆風で舞い上げられ、他の機体の上に落下するもの、炎に焼かれ、骨組みだけを残すもの、被害は拡大していく。
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