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―天帝の間―
「調査隊の結果を報告します」
椥様
やはり捨置けぬ程の
被害が出ております
種の腐敗も早く
我らも地上に降りるのが
困難な状態でございます
。
「憮擽の奴め
何がしたいのか」
椅子に腰掛け足を
組んだまま椥はうなだれた
「父上様方のツケを 何故私が…」
「おほん」そばに居た長老の
ひとりが言葉を遮った
「今更、憂(ウレ)いても
仕方ありますまい
やはり討伐(トウバツ)しか
手立てはないかと!」
長老達は一声に
「そうですぞ!」と
詰寄った
「しかしなぁ争いは…」
「腰抜けかと、言われましょうぞ」
さらに詰め寄る長老
「そうだ我が末弟の麥(バク)を呼べ」
梛が言うのと同時に
長老眉間に皺が寄り
「梛様あの御方は…」
「良いから砦から解放しろ」
時代は大きく流れ始めた…
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