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目が覚めたのは外が暗闇に包まれる時間
時計は嫌いなのでしていない
携帯を開き時間を見る
「10時とか…」
何時間寝たんだ?
ベットから降り、部屋を出た
真央はリビングかな?
明かりが付いている部屋を目指す
ガラスのドア越しに
真央が居た
また薬を大量に飲みながら、無表情な顔をして天井を見つめていた
ドアを開けると笑顔の
真央が振り向いた
「大丈夫?」
「ごめん…迷惑かけちゃったね」
「いいよ、飲ませた俺も悪いんだから」
「ホントにごめん」
「まだ具合悪そうだね…今日は泊まっていったら?」
「いや、そこまで迷惑は…」
「迷惑なんかじゃないし、ねっ?」
思った通りの事を言ってくれた真央
「でもな…」
「明日、何か用事が?」
「いや、用事は午後なんだけど」
「じゃ、決まり!」
「わかったよ…襲わないでね?」
「ブハッ!」
さっきの真央の顔は
何だったんだろう…
見間違いではない
「あっ、シャワーは部屋を出て突き当たり」
「うん」
「着替えは適当に探すからどうぞ」
「わかった」
素直に部屋を出た
「はぁ…温泉かよ…」
お風呂には適温のお湯が用意されていた
ダメだ…
金銭感覚がわからなくなってきた
同じ人間なのに
産まれた時から差別は
始まっているんだと
思い知らされる
湯舟に顔を埋めて
泣きたいのを我慢した
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