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「そんなノロケ話聞いてないっつの」
「でもさ、好きって何?」
ベットの上で膝を抱えて小さくなっている僕は、この戦いであの三人(二人かな)の誰かが死んでしまうんじゃないかと考えていた。クロトから出ていた黄色っぽい光は、紅に変わっていた。
「まんまの意味」
「それじゃ分かんないよ。それにクロトは、僕のこと好きじゃないよ」
「好きだって。じゃなきゃ出てこないだろ」
「そういう問題じゃないよ。しかも男同士だし」
そういえば、これの勝ち負けってどうやって決めるんだろうなんて今更思った。やめろって言ったらやめてくれないかな。
「あー、アカン…疲れてしもた」
いきなり床に座り込んでしまった。なんて勝手な。
「じゃあ終わりですね」
クロトも同じように座り込み、ベットにもたれ掛かる。僕は急いでクロトの前に座った。
「大丈夫か?」
「ええまあ、なんとか」
「ジギ!暇とかいう理由でむやみやたらに戦うな!バインさんもっ」
「すんません…」
「へいへい」
やる気のない返事をするバインさんだけど、分かってくれてると何故か思えた。
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