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「なんや?どないしたん?」
出た時のお決まりなのか、眠そうなままポージングしていたジギが僕のところに駆け寄ってきた。クロト達も起きたようだ。
「いてて…ちょっと色々と…」
手に持っていた銃を見て皆が理解してくれた。
「M500はちょっと早過ぎたんと違う?アキはんやったら小さいほうがええんやないやろか」
「それ以前の問題でしょう。こちらの子供に打たせるなんて」
「私もそう思う」
「俺もー」
「良いじゃねーか。何事にもチャレンジだ」
「まあ…僕が悪いんだし、バインさんを責めないで?」
こうやって心配してもらえることが嬉しかった。父さんも母さんも、僕のことかまってくれないから。僕なんてどうでもいい父さん、口では心配だとか言ってるけど結局は仕事の方が大事な母さん。僕の為だっていうのは分かるけど、父さん達はなにが大切かを分かってない。感謝はするけど……嬉しくない。
「ねぇ、写真撮ろう?」
ベットからおりてM500をバインさんに返しながら言った。
「皆で。記念にさ」
机の1番下の引き出しから、フィルムの数枚残ったカメラを取り出し、セルフタイマーってどうするんだっけと色々いじる。
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