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「もう、さっきから泣き出したりボーっとしたり…困ったコね」
「あは…」
「――でもわかるなぁ。私もそうだったから」
…ああ
琉羽先輩とこの緑陵の門を潜れる日が来るなんて、夢のよう。
俺の隣で笑っている彼女は
サクマ ルウ
二年生の佐久間 琉羽。
中学の時の先輩で、俺の想い人だ。
可愛くて、優しくて、頭が良くて、しっかり者で
とにかく100点満点の理想の女性。
そんな彼女が緑陵学園合格を報告してくれた時は固まったね。
なんでわざわざそんな偏差値高いとこ…!
しかも中等部からのエスカレーター組ならいいけど
高等部からの受験者はかなりの実力がなきゃ受からない。
…その日から地獄の日々が始まったさ。
塾・進●ゼミ・家庭教師・記憶術・神頼みのローテーション!
人間やればできる!
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