不吉な知らせ

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22歳の夏だった。 毎日じめじめ降る雨にうっとうしさを感じながらも、 今年の春大学を卒業したばかりの千春は、希望の出版社に入社したばかりで毎日充実していた。 とは言っても、今やらせてもらえる仕事は、担当の先生に原稿催促と収集、夜中までの原稿チェックだった。 可愛いモデルの女の子たちに囲まれながら、出版業界でも有名なこの会社のNo.1ティーン雑誌を手掛ける夢はもろくも崩れ去ったが、 千春は毎日一生懸命だった。
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