序章

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俺が電話を切られたというか、俺が切った。とにかく戻らなきゃならないみたいだから。 「それじゃ、俺、帰らなきゃならなくなったから。頑張って辿り着いてね」 「……地図も無いのにふざけた事を言うなぁ………」 「はぁ………」 カバンから適当なツインリングノートを取りだし、適当なページを引き裂いた。そしてそこにおおまかな地図を書き込んだ。 「ほら、これなら行けるだろ?」 「うう………た、辿り着けるか自信無いけど………頑張る」 これでやっと帰れると思ったのだが、改札を通ろうとした時に袖を引っ張られ、無理矢理メアド交換させられた。 何故拒否しなかったのかって?断るとまた面倒なお子ちゃまがお子ちゃまなりにお子ちゃまみたいな事言いそうだったから。
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