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龍「空…ゴメンな… でも…もう会うのは最後かもしれないんだ」 空「なんで…?やっぱり嫌いになったの?」 龍「好きだよ」 空「じゃあなんで?!」 龍「空は俺にとって癒しで救いだった。 でもそれが薄れてしまうくらい嫌なことが多すぎたんだ。 逃げるための言い訳だけどな… 言っておくけど死ぬ訳じゃない。 ただ…空が知ってる俺は死んじゃうかもね」 空「死なないよ。私は龍の全てを知ってるから。誰よりもね… 私じゃそこには行けないかな?」 龍「来てほしくないな…空には」 空「一緒に居たくないってこと?」 龍「違うよ… これ以上は言えない… お互いの為にな」 空「私は龍の為なら…何を捨てても構わない… 龍以上に大切なものはないから」 龍「その言葉…後悔するよ…きっとね… 意思が固いなら来ればいいよ。 生半可な気持ちでは来ない方がいい」 空「分かった… 連絡は取れる?」 龍「多分な…」 空「また会うことになるよ」 龍「複雑な気持ちで待ってるよ」 俺は最後になるかもしれないキスを空にして背を向けた。 涙を流すのはこれで最後… 俺は…未練を残しちゃいけない。 力を得るために…強くなるんだから。
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