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最初は親戚の家にいることを勧めたが聞く耳をもたなかった。
しかし、やちるが来てくれて本当はかなり助かっている。
やちるは掃除、洗濯、食事など家の一切の家事を一人でこなしてもらっているからだ。
俺も手伝いはするが、やちるは「私に任せて」の一点張り。
あまりに任せきりも気が引けるので自分ができる全てはしているつもりだ。
「ねぇ! お兄ちゃん?」
その声で俺は現実に戻る。
目の前にはご飯と味噌汁に焼き魚が置いてあり、向かいの席には頬を膨らませた不機嫌な顔のやちるがいた。
「ああ、すまん。聞いてなかった」
「聞いてなかったじゃないよ~! じゃあ、もう一回だけ言うけど今日の晩ごはん何がいい?」
「毎回言ってるけど、俺は優柔不断なんだよ。俺に決めさしたら3日はかかるぞ」
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