プロローグ

2/4
前へ
/16ページ
次へ
 秋風も心地よく感じる晴れた日の午後。 私はとあるカフェで、一人の女性と待ち合わせをしていた。 彼女の名前は佐藤奈美(仮名)。 以前から私の友人を通して何度か取材のお願いをしていたのだが、なかなか良い返事がもらえずにいた。 それがどういう訳か、先週の末に友人から連絡が入り、彼女──奈美から取材に応じると返答があったというのだ。 それならば・・・と私は早速教えられたアドレスにメールを入れ、今日の待ち合わせに至ったのだった。 勿論、奈美とは初対面だし、今日の所は世間話で終わっても仕方ないなと思っている。 それで仲良くなれて気を許してくれれば、次回から本音をもらしてくれたりするものだからだ。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

47人が本棚に入れています
本棚に追加