プロローグ

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 お互いに『初めまして』と挨拶を交わすと暫しの沈黙・・・。 やはり初対面だし、しばらく世間話などでもして場を和ませようか・・・と思っていると、奈美の方から口を開いた。 「何からお話すればいいですか?」 意外と取材に対して積極的なようだ。 それならば── 『もう早速お話を伺っても宜しいですか? でしたら・・・そうですねえ・・・まずは御主人との馴れ初めから聞かせて下さい。』 そう言うと奈美は「ふふっ」っと笑いながら口元を押さえた。 「馴れ初めなんて・・・ずいぶん昔の話よ。思い出せるかしら?」 いたずらっぽく言うと、窓の外へ目をやった。 「旦那と知り合ったのは── 」 奈美の取材が始まった。
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